CASE STUDY

一番キツい問題解決をする覚悟はあるか。
“日本一”の歯科医院への道
一番キツい問題解決をする覚悟はあるか。
“日本一”の歯科医院への道

ALBA歯科&矯正歯科
理事長
熊木 淳雄

事業内容:

開業11年で国内外を合わせて15院(20234月現在)を展開。保険診療から審美歯科まで網羅し、年間23万人以上の患者を約180名のスタッフで診察する。患者、スタッフ、社会の三方よしを理念に日本一の歯科医院経営を目指して業界をけん引する。


課題: 事業拡大成長, 人材課題(従業員育成・人材採用)
規模: 30名〜100名
業界: 医療クリニック業界

歯科業界の湘南美容グループを目指して

— 湘南美容グループの相川代表がきっかけで、「すごい会議」に興味をお持ちいただいたそうですね。

( 熊木 )

ビジネスをする上で僕が常にベンチマークにしてきたのが相川代表です。相川先生が学んできたもの全てを学びたい、という思いで他社の人材育成プログラムに参加し、奇跡的にも先生と直接お話しする機会を得ました。

そこで学ぶべきものの一つとして教えていただいたのが「すごい会議」。

「価格が高いから、まずは本を読んでみたら」とアドバイスいただき、すぐに書籍を読んでみたものの自分だけでは到底実践できそうにありません。

どうしたものかと思案していると、ネクシィーズグループの近藤代表と久保田さんの対談動画を見つけたんです。僕は近藤代表のことも崇拝しているので、『これは久保田さんに会うべきタイミングだ』と、ウエブから問い合わせました。

— その後の導入は、即決でしたか。

( 熊木 )

それが違いました。金額に尻込みしてしまい、「ちょっと検討させてください」と言った瞬間に「であれば、お断りします。この会議は意思決定の連続なので、ここで意思決定できないとすると恐らく成果は出ません」と、久保田さんに即答されました。

ご縁があってここにいるのに、このチャンスを逃せば一生後悔する。「お願いします!」と答えつつ、不安がよぎりました(笑)。導入しているのはうちより大きな企業ばかり。『本当にできるのか?』と。

でも頭に浮かんだんです。『僕はどこを目指したいのか。上を目指しているのに今の自分がそこに見合わないと決めつけては、この先も絶対に達成できない。やろう』。

D 久保田 )

僕の経験上、「考えたい」と言って導入した方はお一人もいらっしゃいません。りん議などのプロセスが必要なことは理解できますが、「すごい会議」は経営を左右する意思決定の連続であり、決断力が要。迷う理由が何であれ、背負う覚悟がなければ、少なくともそのタイミングではやらない方がいいというのが僕の意見です。

業界を変えたい、そのための“日本一”

— 導入によって、手に入れたかったものを教えてください。

( 熊木 )

日本一の歯科クリニックを目指すというかねてからの目標に向け、何年で目指すか、具体的に短中期ビジョンを明確にしました。現在は、1年後の20院45億達成を目指しています。

— その目標を掲げた理由を教えていただけますか。

( 熊木 )

僕は歯科業界をよりよくしていきたいと本気で思っています。業界全体を成長させ、歯科医や衛生士、技工士になりたいと言う人材を増やし、彼らがやりがいと自己肯定感をもって自己実現できる世界をつくりたい。

それには、僕自身が業界内で影響力を持つ必要がある。“何を言うか”も大切ですが、“誰が言うか”はもっと大切。コンビニより多い数の歯医者がある中で僕の言葉に力を持たせるには、目に見える実績を示す必要がある。そのための日本一です。

— セッションを開始するにあたり、参加する幹部メンバーの選抜に時間をかけたとお聞きしました。

( 熊木 )

メンバー編成が重要だと聞き、ふさわしいメンバーを集めるべく久保田さんに候補者を面談いただきました。

もちろん意思決定して責任を負うのは僕。ただ、強いトップダウンでやってきた僕が快適に感じるメンバーと「すごい会議」で成果を出すために必要なメンバーは、一致しない能性がある。

最終的には、僕と久保田さんそれぞれが選んだメンバー表の中から決めました。僕だけでは生まれなかった選択に半信半疑でしたが、このメンバーで正解でしたね。

ひとりで戦う孤独から、仲間と歩む安心へ

— 現在Day8のセッションまで終了しています。どのような成果が出ていますか。

( 熊木 )

一番は、幹部の視座が上がったことです。それに伴い、リクルーティングや教育、新規開拓のマーケティングなど、各分野において彼らが役割と責任を持ち、『誰が何を、いつまでにどうやるのか』を明文化できたことが最大の価値。数字はあとからついてきます。

以前は、僕一人が経営の戦場で戦っている感覚でしたが、今では僕を最前線に、セッションメンバーも背後で一緒に戦ってくれている感覚がある。

僕がなぜその目標を掲げて12年もやっているのか、原動力は何か、どれだけスタッフの幸せを願い、彼らを必要としているか。

この会議を通してそれらが伝わったことで、彼らのエンゲージメントは大きく高まり、僕の孤独感は安心感へと変わりました。

— 最初から順調にメンバーシップの高まりを経験されたのでしょうか。

( 熊木 )

実は「すごい会議」の初日は、僕にとって最悪の日でした。というのも、セッション直前に、僕への不満を書いた数枚の紙を理事たちに手渡されたんです。人間性にも言及されていて、腹は立つしショックだしで記憶がありません(笑)。

ただ、なぜ彼らがそんな行動を取ったかというと、僕がこの会議への本気さを伝え、彼らにも「120%コミットしてくれ」と伝えたからでした。彼らからすれば、僕に不満を伝えてクビになるリスクがありながらも、言わずには進めない状態だったんですね。

1,000〜2,000人規模を目指すには、僕自身が変わり、成長するしかない。そう思い知らされました。

とはいえ、その日は眠れなかったし、自宅で偶然その紙を見た娘が涙する姿を目にして会議をやめたいとさえ思ったのも事実。しかし「やる」と決めた自分の原点を思い出し、近藤代表も歯を食いしばって同様の経験をされたというエピソードを拝見して、覚悟を決めました。

D 久保田 )

成長へのインパクトを最大化するには、組織の『ひどい真実』に触れないわけにはいきません。組織や自分自身の『ひどい真実』にこそブレイクスルーの種がある。「すごい会議」のステップでも、日常では言いにくい問題をテーブルに上げます。

往々にして、現場からは社長の予想を超える『ひどい真実』が挙がり、社長は裏切られたような感覚すら味わわれるかもしれませんが、みなさんが通る道。成長への金脈です。

“ひどい真実”を経て、信頼関係を築く

— その状態から、どのようにメンバーの方の成長や信頼関係が生まれたのでしょうか。

( 熊木 )

今となっては、「すごい会議」の導入を喜んでいるのはメンバーの方なんです。導入に一番反対したメンバーも、2〜3カ月目で「入れてよかったですね」と言い始めました。

恐らく以前の彼らは、僕が彼らを必要としていることも、具体的に自分が何を求められているのかもわからなかったのだと思う。

そこが伝わり、自分の役割が明確になり、改めてやりがいを感じてくれた。僕に必要とされていると伝わったことが大きいんじゃないかな。

— 「すごい会議」を通して、熊木理事長の思いが幹部の方に伝わる経緯を教えてください。

( 熊木 )

僕はこれまで、目の前の患者様やスタッフのことしか考えず、分院は増えているのに、売り上げ戦略やリクルーティング、教育育成など、組織として必要な仕組みを整えてきませんでした。僕個人が動いているだけで、『熊木が何かやっているな』と、周囲を置き去りにしてきたんです。

「すごい会議」では、僕が何を考え、悩み、意思決定しているのかプロセスが可視化されます。それを理事メンバーも同じ場で疑似体験することで、僕の脳内が理解できるし視座も上がる。

同じ目線で経営課題に取り組むことで彼らに当事者意識が芽生え、信頼関係が生まれました。今では僕も彼らに相談するし、意見を聞ける。楽になりましたね。

D 久保田 )

幹部の方からすると、以前は予想もしない話が熊木さんから突然降ってきたり、急に方針が変わったりと理解に苦しんだはずです。

その点今は、全員がコミットした目標が存在するので、先生が何に照準を合わせて意思決定したか理解できる。

問題解決の型もあるので、型に沿って進めば怖れず問題解決ができるという安心感もあると思います。

トップダウン体制から、自主自律人材を育てる

— 幹部育成の必要性について、以前から感じていらっしゃいましたか。

( 熊木 )

幹部を育てなければという課題感はあったものの、分院経営をする先生方を見渡してもトップダウンが当然の状態なので、半ば諦めていました。

今、真剣に向き合えているのは、これだけのコストと時間、エネルギーを使っているからかもしれませんね。もっと手軽な商材だったら今の状態は生まれていないかもしれない。セッションに遅刻したメンバーへの厳しい対応一つをとっても、それでこそ場の質が保たれるのだと納得します。

— 幹部メンバーの成長を、どのような行動から実感されますか。

( 熊木 )

“言われたからやる”状態から、自発的に考え能動的に動いてくれるようになりました。明確な役割、そして考える癖づけがいかに重要かを実感します。

自律的に思考する人材が増えた結果、独立を希望するメンバーも出るかもしれませんが、「いかに独立させないか」でなく、組織を成長させて組織に残るメリットを創造し続ける方法を問題解決していきたいですね。

D 久保田 )

人材を育てる上で重要なのは、自己決定感です。生きる上で重要、と言ってもいいかもしれません。

人に言われて行動する、組織に運命を左右されるのでなく、自分の意思で決める。それでこそ納得感が出るし帰属意識も高まります。この会議の一つの価値は、参加者が自分の意思でコミットすることにあります。

成果を出したければ、やるべきことはシンプル

— 最も印象に残る問題解決を教えてください。

( 熊木 )

一番だと、売り上げの問題解決かな。恥ずかしながら、これまでは細かな戦略を練らずとも、うまくやってこれてしまったんです。それがここ1年ほど停滞したことで、自分たちを見直すいい機会になりました。

僕らはどんな存在になりたいのか、そのためにどんな問題解決をすべきなのか。

僕らは、自動車でいうトヨタのような存在になりたくて、いいものを安く、多くの人に提供したい。であれば、品質を保ちつつ診察時間を短縮できるドクターを増やし、患者様の負担をより少なく、診察人数を増やしていこう、など。理想から逆算した解決策が見えた。

これがうまくいけば、偶然手に入る成功以上の価値があり、これまで以上に成長が見込めるはずです。

— コーチから見て、この組織の成長の源泉はどこにあると思いますか。

D 久保田 )

熊木先生ですね。先生が『どんなことをしてもやる。達成に向けて自分を変える』と決めていること。

「すごい会議」は工業製品ではないので、買っても効果が出ると保証されているわけではありません。『保証はなくてもやる』と決めなければ、何をするにも言い訳が出る。

結局やるべきことはシンプルで、“成果に対して、一番効果的でキツい問題解決をしろ”なんです。それをする覚悟があるかどうか、に尽きます。

コーチの存在 「“誰が言うか”が重要」

— 久保田コーチの魅力を教えてください。

( 熊木 )

過去にも幹部育成商材を導入したことはありますが、機能しませんでした。そのときとの違いは、久保田さんと僕の距離の近さです。久保田さんはご自身が経営者だし実績も豊富。嗅覚も鋭い。会議の方向がずれたときは、ちゅうちょなく僕に意見して引き戻してくれるので、メンバーも安心しています。

メンバーの発言中に僕が口を挟もうとすると「支払った金額を無駄にしたいのなら、話してもいいですよ」とすかさず突っ込んでくれて(笑)。

久保田さんの言葉だから、スッと耳に入って腑に落ちる。“誰が言うか”が重要なんです。

— 「すごい会議」の考え方や手法で、効果的に感じている点を教えてください。

( 熊木 )

学びがふんだんにあり、僕自身の考え方が大きく変わりました。

例えば、“誰が何を、いつまでに、どのようにするか”を明確に言語化し、納期を徹底すること。事実と解釈を使い分けること。これは仕事に限らず日常生活や子育てにも役に立っています。

また、自分の心を観察する習慣もつき、心に生まれる“ざらつき”、違和感のようなものを見過ごさずに対処する重要性も体感しています。

セッションの冒頭に目標を唱和することで、『これを達成するために僕らは集まっているんだ』と再認識できるのもいいですね。

ただひたすら本気でやる。日本一を目指す

— 「すごい会議」は、どんな人におすすめできそうですか。

( 熊木 )

言葉と行動が一致している人。達成のためには手段を選ばないほど本気の人。「なれたらいいな」でなく「やらずには死ねない!」くらいじゃないと(笑)。

— 「すごい会議」ってなに?と聞かれたら、なんと回答されますか。

( 熊木 )

達成がこれからなので仮説も入りますが、自分のビジョンを最短距離で実現できる劇薬、だと思います。生優しい薬じゃないですよ(笑)。

レバレッジがある分覚悟は必要ですが、僕はいい予感がしています。幹部の目の色が変わり、問題解決が進んでいるので必ず達成できる。楽しみです。

— 熊木理事長が描く今後のビジョンと、久保田がどうお役に立てそうか、お聞かせください。

( 熊木 )

目指すのは湘南美容クリニックの歯科医版です。将来的に歯学部もつくりたいので、まさに僕が実現したいビジョンを具現化してくれている存在。前例のないことをつくりあげる相川先生だからこそ、心から尊敬しています。

ただ、それを模写しているだけでは到底追いつけないので、海外に約1,000店舗を経営する歯科の医療法人を生で見て、世界から学ぶ構想も練っています。

「すごい会議」は、セッションメンバーの成長ぶりを見て『メンバーになりたい』と周りの人間からのセカンドウェーブが起きているほど。久保田さんには、僕とメンバーの橋渡し役をしていただきつつ、セカンドオピニオン的に第三者の中立的な意見をどんどん聞かせていただきたい。僕に意見してくれる貴重な存在なので、今後もよろしくお願いします。

— ありがとうございました。

( 2023年4月)


               

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