1兆円をつくる仕事をやらないか

2022-5-23 NewsPicks Brand Design

答えも、問いも創り出せ。
「1億円プレーヤー」のコンサルティング思考

「業界1位になりたい」「事業を急成長させたい」と願う経営者は多い。

そんな企業のビッグイシューに対し「会議」に着目することで、企業の成長をサポートしてきたのがデルフィーコンサルティング(以下、デルフィー)だ。

特に“経営層”の会議に着目し、そこに大胆にメスを入れ、短期間でクライアントの体質を変える。

事業が進まない言い訳や、コンセンサスをとるばかりに終始する会議を、同社のメソッドである「すごい会議®」によって、自走で課題解決できる会議へ。そして組織へと変革していくのだ。

「我々のコンサルティングを起点として起きたビジネスインパクトは、数千億円を超えるといっても過言ではありません。でもそれはあくまで結果。最大の醍醐味は、企業の根幹にアクセスできることにある」

そう語るのは、デルフィーの代表取締役を務める久保田記祥氏と、同社を経て独立した、株式会社ネクストステージ代表取締役の森拡之氏だ。

「我々の顧客は、経営のトップレイヤー。当然、大きな成果が求められますし、コンサルタントとしての自己成長も常に必要とされます」(久保田氏)

なぜ、同社のコンサルタントは圧倒的な成果を残せるのか。数多ある企業の組織を変え、課題をドラスティックに解決してきたトップコンサルタントに、その思考法と仕事の魅力を訊いた。

問題に対する「答え」ではなく、「問題そのもの」を作りにいく

大手戦略コンサルティンググループの一つ、ボストンコンサルティンググループ(BCG)。

BCGの創始者であるブルース・ヘンダーソンは、かつて「どんな組織であれ、十分なプレッシャーがかかれば変化する」と語った。

つまり、経営戦略や成長戦略の立案など、企業の根幹に関わるコンサルティングを行うには、いかにして「既存のレールからはみ出すくらいの、大きな変化を与えられるか」が、重要なのだ。

そして、企業において、その変化が起こる可能性が最も高い場が「経営会議」だ。

久保田氏は「経営会議で、成長に向けた意思決定が常になされているかというと、そうではない。むしろできない言い訳をして、夢を語るだけになっていることも」と、苦言を呈す。

株式会社アイアイジェイテクノロジー(現株式会社インターネットイニシアティブ)にて営業経験後、製造業で社長秘書、経営企画を担当。同社で「すごい会議®︎」のサポートシステムを開発し、子会社にて外販会社を立ち上げる。その後自身もコンサルタントへ転身し、デルフィーコンサルティング株式会社を設立。湘南美容外科クリニックを始め、クライアント実績は80社以上。

久保田氏率いるデルフィーは、高成長を続けてきた湘南美容クリニック(SBCメディカルグループ)や、東証プライム市場のネクシィーズグループなど、錚々たる企業をクライアントに持つ。

久保田氏は、これまで80社以上のクライアントから依頼を受け「すごい会議®」を活用し、大きな変化を起こしてきた。そして、誰もが簡単にできるとは思えない方法で、成果に貢献してきた。

すごい会議®︎とは何か?

「すごい会議®」とは、目標のためにその企業に本当に必要なものを明らかにし、それを手に入れるプロセスを会議の場で実現するコーチング手法。1975年、米国マネジメントアソシエーツ社のハワード・ゴールドマンらによって開発されたこの手法は、多くの企業で業務改善などの成果を上げ、世界の1000社以上の企業で導入されている。

「例えば、ブランド時計やジュエリーを扱う、株式会社ジェムキャッスルゆきざきを担当させていただいた際には、社長にこう言われたんです。

今の自分を本気で“詰めて”くれる人は、久保田さん以外、社内、社外にもなかなかいないと。だから、久々に本気でアイデアを振り絞りました、と(笑)」(久保田氏)

確かに、名だたる企業のトップを相手に物申すことは難しい。ただ、組織に「大きな変化」を起こすには、経営会議の要である経営者に対して、一石を投じる必要があるのも頷ける。

「多くの場合、社長自身も無意識に“解決できない”と思い込み、ブラックボックスに入れて蓋をしていることがある。しかし大きな変化を望むのであれば、そこに突っ込み、箱を開けていくしかありません。

閉めた蓋を開けられるのは、誰だって嫌です。しかも相手は成功している経営者。怒られ、嫌われることもあり得ます。

それでも、クライアントの“得たい成果”にコミットし、覚悟を持って問いを投げるのが我々の役割」(久保田氏)

そして、経営者に提言するための最後のトリガーとなるのが「度胸と勘」と久保田氏は語る。

経営者を本気にさせる問いから、経営者自身、経営会議、そして組織全体への変革を生むのだ。

事実、株式会社ジェムキャッスルゆきざきは、急成長を遂げている。コロナ禍真っただ中の2021年であっても、売上が2020年対比で160%超えという驚異的な成長を見せた。

また、同じくクライアントである不動産系ベンチャー企業では、わずか1年間で売上高を2倍に引き上げた。

同社の場合は経営陣に「何のために事業をするのか」「自分たちはどこを目指すのか」という共通言語がないことで、問題が起きていたという。

そこで久保田氏は、指針となるビジョンの策定を提案。するとそのビジョンを起点として「どうすれば成長できるか?」という視点が経営メンバーに生まれ、自主的な行動が生まれるようになった。

ビジョンにマッチしないメンバーは、組織成長を阻害し得ると判断してドラスティックに変えるなど、大胆な組織改革へと至った。

その後、同社の営業成績はさらに向上。3期目には売上高が前年比2倍となる20億円以上となった。

「我々は、企業の圧倒的な成長にフルコミットします。そのためには、今ある問題を解決するだけでは時に不十分なこともある。

問題に対する「答え」ではなく、「問題そのもの」を作りにいくような、従来のコンサルタントと真逆のスタンスを貫くことも求められる。

組織外の人間だからこそ見える真実や提案を伝えていくことも、役割の一つです」(久保田氏)

いちクライアントから、報酬「1億円」のコンサルタントへ

デルフィーの副社長を経たのち、株式会社ネクストステージを立ち上げ、代表取締役を務める森拡之氏は、そんな久保田氏による「すごい会議®」のコンサルティングに感銘を受けた一人だ。

新卒でエン・ジャパン株式会社に入社後、立ち上げ2年目のベンチャー企業である株式会社和久環組(現:株式会社WAKUWAKU)に人財戦略室室長として入社。同社にて「すごい会議®」を体験し、コンサルティングにおける組織成長を肌で感じたことを機にコンサルタントに転向。飲食、不動産、外壁塗装業、クリニックや運送業など幅広い業種を担当。人財採用育成課題の解決、売上150%、生産性140%向上など、多様な実績を上げる。デルフィーコンサルティング取締役副社長を経て、現職。

その頃、リノベーションプラットフォームを立ち上げたベンチャー企業に所属していた森氏は、久保田氏のコンサルティングによって組織が変わっていくのを目のあたりにした。

当時、企業内には急速に拡大したからこその歪みが生じ、新たな挑戦に対して「できない言い訳」をする、やる前から無理と決めつけるなど、自ら決めた“限界”を破ることに恐怖を感じているように見えたという。

「それが、久保田のコンサルティングによって『何が可能か?どうすればできるか?』という視点に変わり、自分たちがつくった“天井”を破って、解決策を探しにいくあり方へと変化したんです。

それも短期間にも関わらず、です。かなり驚きました」(森氏)

その結果同社では、経営陣も知らないうちに、現場チームが自律的に問題解決のプロジェクトをいくつも立ち上げるなど、自走する組織へと進化したのだ。

もともと、森氏は新卒でエン・ジャパンに入社して以来、「人材」を起点に多くの企業の成長支援に奔走し、企業成長には人材育成が欠かせないと考えていた。

しかし、前々職や前職では、従事する人材コンサルティングに力を入れても変化が見られない企業も多く、自身の中で限界を感じていたと語る。

そのような状況下で、前述の久保田氏による「すごい会議®」のコンサルティングを受けることになった森氏は決断した。

「会社が変わっていくのを肌で感じ、このサービスを多くの企業に広めたいとデルフィーへの入社を直談判しました」(森氏)

久保田氏は「熱意のある森でも、最初はなかなか結果が出なかった」と話す。その一方で、森氏にはトップコンサルタントとしての資質が十二分に備わっていた。

目標を立て、課題を見つけ、様々な手段を講じて成果を出す。このような、ビジネスで結果を出す“課題解決脳”に優れていた森氏は、クライアントに評価されるコンサルタントへと着実に成長していったという。

「コンサルタントとしてクライアントと向き合うなかで、重要なのは『ちょっとした変化に気づけるかどうか』だと分かってきたんです。

例えば、経営会議の場に限らず、人は意思決定の際に、本心でなくても『YES』と言うことが多々ある。プロジェクトを成功に導くにはそういった機微を見逃さないこと。

クライアントのインサイトやペインを見つけ出した上で、本質的な課題解決に導いていくことが大切。“経営幹部が『本心から』、目を輝かせて目標にコミットする状態”を生み出せるのがこのメソッドの魅力です。」(森氏)

iStock / Prostock-Studio

また、久保田氏のコンサルティングのスタイルが、ある程度の実績を持つ企業のトップチームに“限界を突破させる”ことを得意とするならば、森氏は人材や組織の成長に伴走して現場チームも育成するなど、“組織全体を底上げする”スタイルを強みとする。

森氏は、久保田氏とは異なる独自の得意領域とアプローチスタイルを磨くことで、次第に成果を上げるようになったという。

『すごい会議®』は、提供するルールやフォーマット自体が注目されがちですが、実はそのメソッドをどう提供するかが重要。それこそが、コンサルタントの力の見せ所です」(久保田氏)

森氏らしいコンサルティングの手法を確立することで、企業の成長とクライアントからの期待に着実にコミットし、リピート契約が絶えないコンサルタントになった。その結果、森氏の年間コンサルタント報酬は、1億円を超えたのだ。

「1兆円」を超える価値をつくる仕事

これまで、デルフィーでは飲食業界や不動産業界、美容医療業界など幅広い業界の企業成長に伴走してきた。

実際に、久保田氏や森氏のコンサルティングを受けた後に、IPO(新規上場)を果たしたクライアントも多いという。

企業成長にフルコミットしていくだけあり、デルフィーには森氏のように億単位のプレーヤーも複数いる。結果を出せば、明確に評価がついてくる業界だ。

しかし「一番のやりがいであり醍醐味は、企業の根幹部分にアクセスし、クライアントの成長に深くコミットできること」だと、久保田氏は語る。

「経営会議の場から言葉やコミュニケーションを変え、思考・行動に変化を起こすことで、企業の意思決定スピードは格段に速くなります。

それが何十億円、何百億円の売上貢献につながり、10年、20年と続けば、1000億円にとどまらず、1兆円のインパクトへとつながる。

ただ、忘れてはならないのは、その数字をつくったのはあくまでクライアント自身ということです。

優れたコンサルタントを1人育てれば、クライアントの人や組織を根幹から変える貢献ができ、『1兆円』すら生みだせる可能性がある。そこには数字を超えた価値があるはず」(久保田氏)

言わずもがな、経営のトップ層と常に接すること自体が貴重な経験といえるだろう。

成功してきた経営者の思考に“真横”で触れられ、ビジネスのダイナミズムを体験できる仕事は「他にはない」と、久保田氏は断言する。

iStock / marchmeena29

森氏にとって「すごい会議®」のコンサルティングは、「組織の文化をつくる仕事」だという。

「すごい会議®」によって、企業が変わり、成長し、市場に大きなインパクトを残す。

それはコンサルティングを受けた人自身が、大きく成長したことを意味すると同時に、「挑戦し、成長し続ける」という文化の礎が、企業に根付いたことに他ならないのだ。

「かつて営業成績最下位だった方が、『すごい会議®』を初めて僅か3ヶ月で全社トップの営業成績を収めるようになり、今では取締役を務められているケースもあります。

経営改革をサポートすることで、組織の文化が変わる。人がイキイキと活躍し成長するプロセスを間近で見られる。これこそ、私の求めていた仕事ですね」(森氏)

どうすれば、トップコンサルタントになれるか

とはいえ、デルフィーで成果を残すコンサルタントになるには、数多くの答えがない難問や困難、つまり“ハードシングス”が待ち受けるという。

端的に表すなら「1ヶ月で、去年1年分の営業をしてきて」と先輩から言われたら、「どうすれば達成できるのか?」だけを考え、実行に移さなければいけない。

「クライアントに挑戦とコミットを求める以上、我々も常に何かに“挑戦し続ける者”でなくてはならない」。そう久保田氏が語るように、難題に対処していくための思考が常に求められるのだ。

そして「健全な野心」も必要だ。成果に対する報酬をしっかり求めるからこそ、より高い目標へと自ら手を伸ばし、結果を出そうと努力できる。

「億単位の報酬を得るコンサルタントは決して多くはありません。そのためには『文化をつくる』といった志、ハードシングスを乗り越える精神、そして野心も必要。

しかし一番重要なのは、クライアントの成功を第一優先に置いて行動できることです。私と森はアプローチは違えど、そこは同じ。

時に利他の思考と行動を持って、クライアントやデルフィーの仲間と向き合える方がいたら、ぜひ一緒に働いてみたいですね」(久保田氏)

執筆:浅原聡
撮影:茂田羽生
デザイン:藤田倫央
編集:海達亮弥

NewsPicks Brand Designにて取材・掲載されたものを当社で許諾を得て公開しております。
2022-05-23 NewsPicks Brand Design

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