事実と解釈
- 2019.06.04
- すごい会議
こんにちは、
すごい会議コーチの小泉です。
今回は、「事実」についてお話しします。
すごい会議では、問題を解決していく際、
ーーーーー
1.問題を効果的な疑問文に変換する
2.事実、データ、感情を集める
3.解決策を出す
4.コミットメントをつくる
ーーーーー
の4つのステップを踏みます。
その中の、「1,2」の過程において、
「事実」をしっかりと使いこなせないと
効果的な「3,4」は生まれません。
「事実」。
・・事実とはなんでしょうか?
国語辞典によると、
「事実・・・実際に起こった事柄。現実に存在する事柄。」
「当たり前だよ」と思われる方もいるでしょう。
それでは下記の事例ではどうでしょうか。
「社長と午後1時に待ち合わせの約束をした。
しかし、社長は午後1時5分にやってきた。
約束が破られた。」
これは事実でしょうか?解釈でしょうか?
・・・
これは、「解釈」が含まれた文です。
え!?と思われた方もいるかもしれません。
これを事実のみの文にすると、
「社長と午後1時に待ち合わせの約束をした。
社長は午後1時5分にきた。」
です。
「約束が破られる」という現象(事実)はなく、これはジャッジ(解釈)として、すごい会議では扱います。「午後1時」という合意があり、「午後1時5分にきた」という事実があるだけということになります。
初めてこの「事実、解釈を分ける」という作業に取り組まれる方にとっては、
とても違和感のある事かもしれません。
ですが、
会話の中で、自分が話している内容が事実か解釈か、
しっかりと区別出来るようになると、
とても生産性の高いコミュニケーションが可能となります。
以下の2つの文を比較してみましょう。
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A:「Aさんのセールス力がない」
→「どのようにすればAさんのセールス力が上がるだろうか?」
B:「トップセールスマンの単価は100万円。Aさんの単価は30万円。」
→「どのようにすればAさんの単価が100万円になるだろうか?」
====
Aは解釈をもとに作った文章、Bは事実のみを元に作った文章です。
Bの事実ベースで解決策を考えた方が、より解決策・行動が具体的になりやすいことがお分かりいただけるかと思います。
もちろん解釈ベースで問題を考えていくことでうまく機能することもあります。ただ、今まで、より解釈ベースで問題を考えてきた方でしたら、ここで一度事実ベースの方法に振り切って問題を考えてみると、より気づきの部分が出てくるかと思います。
区別が完全にできなくても、意識をするだけでも、
明日からの行動が変わります。
ぜひ、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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